おかげ様で今年も時を違えず、我が家のポポーは熟し始めております。ところで皆さまは、本欄での送料を出品者サイドが持つ場合に、「送料無料」にしますと、日本郵便もヤマト運輸もクール便は適用ならず、不可という事をご存じでしょうか?また郡部の郵便局によっては設備すらもないのが実情なのです。ですが、ポポーは最も傷み易い果物としてつとに知られて参りました。しかも今年の異常な気象は既に昨年をうわまわる暑さなのです。二～三年ほど前くらいまでは何とかこなせたのでしたが、昨年の予想をこえた猛暑と配達地の諸事情にて起きる、やり取りの煩雑さ。匿名なので直ちの連絡手段もなくく、本欄のみしか手段のないままに、連絡メール文書きに費やされる膨大な時間。(なお最近は、当方のパソコンは三文字が印字されない不具合にて。大変な手間がかかり、心底、苦労していますので……)。最も情けなかったのは、ポポーの特性をよく知らずしてつけられてしまう一方的な悪評価。果ては生じた傷みによるご返金や再送付なども強いられた事などもありました。研究者たちは「樹上で完全に成熟すると黄色味を帯び黒くなったりして落下してしまうが、それが最も美味な状態」と育同音におっしゃいます。出品する側には創意工夫を有する最大の腐心点なのですが……ところが、一部出品は苦情を恐れてか、まだ固い実をもいで、「冷蔵庫で１０日間ほど追熟を」として」と送付。昨年は青くて固いのが良しと信じてきた落札者からの非難に心身共に疲労しました。それらを想いだしますと、送付に先立ち、かなりたじろいでしまって、今年の出品には多々ためらうものがありました。それまでは、お一人でも多くの方のご希望に添いたいとの思いから、「翌々日配達」の方と察すると事前にご連絡し、入念なやり取りにて、「食べて見たいのと、種を手に入れたいので、もし損傷があっても責任は問わない」のご承諾を得て、細心の注意で発送。(その当時は以外に無事で、沖縄九州までお送りした事もはありましたが……)なお、ポポーはゴボウ根のため、移植が利かず、ために苗は極めて高額で取引きされている所以です。そこで、本年は当初から、一、今年は、送料をご落札者負担にさせて戴き、クール便の適用。二、冷凍保存して、チルド便扱いを適用。をも想起し思案し続けました。けれど、「二」の場合、無論損傷は生ぜず、夏場のアイスとしても重宝とのメリットはありますが、冷凍しますと、「発芽せず」と専門家の意見もありますので……加えて、匿名は利きませんし、廉価なヤフオクの恩典はなく、通常料金になり落札者の皆さまの負担額が増えますのは必定。さらに、当地の近場の郵便局にはクール便／チルド便を扱える設備がなく、県の中枢部にある設備を備えた遠くの大きな施設までは時間を費やすとともに、夕方のギリギリ発送では難しく最終の締切時間にまにあうかどうかも浮上。その上での結論として、上述の諸事情とも照らし、やはり従前どおりの「送料負担」にての郵便局利用が、ベストかとの結論に。他方、逡巡の最中にも、日々待ったなしのポポーの成熟度を目前にして、思案していても仕方なしともなりとも、まずは開始させて戴くしかなしと。それらを踏まえて今回は「翌日配達」。しかも比較的早い時間帯で到着の区域の皆様にお願いできましたら……能う限りの方法を駆使してお送りさせて戴きますので、全滅状態でない限り、傷みについて、どうぞお許しくださいますよう。今回は、上述の旨をご理解承知の方にのみお願い致します。なお、ゆうパケットプラスに目一杯お送りたいのですが、深さは７cm。厚みのある大きなポポーの上にはもう細くて小さいのしか入らず、梱包に手間取り苦心しています。約１、3キロは入りますがきちんと蓋が閉まらずつぶれてしまいます。(昨年は郵便局でf「ゆうパック」の料金にされてしまっていて、時過ぎての明細書にあ然としましたので……)【わが家のポポー来歴】時を経て、今は自然林と化した庭先に続く、元は畑地だった場所におよそ４０年ほど前に６１歳で急死した父が種を撒いたらしいポポーが林立しています(ほどなく母も亡くなり、もはや詳細は定かではないですが……)長い間、足をふみ入れる事もなく、気が付かずに時過ぎてしまっていたのでしたが、確か１０年ほど前になりますか、茂るに任せて生い茂った樹々やツル類をかき分けてたちいったそこには、年々、発芽した苗が育ち、なんと「ポポー林」になってしまっていたのです。来る年毎に紅い花が咲き、葉で空が見えなくなるほどに生い茂る夏場に、見た事もない青い果実が実りだし、秋口にはポタポタと落下。記憶の回路が急速に廻りだし、確か母から父が「ポ」のつく果物の種を蒔いたと聞いた事が浮かんだのでした。「ポ」の付く果物を探して、「ポポー」にたどりつきました。……時折しも、ポポーなる名の果物が注目されだしていたのは何とも幸いでした。 おそるおそる食してみますと、洋風の果物類は好きでない身には辟易する程の濃厚さ。親族も近隣の方たちにも手を振られてしまい、数年間は処分に往生。価値があると判りもったいないので、フリーマーケットや本欄にてお世話になりまして、ほぼ１０年余の孤軍奮闘の歳月が流れました。さらに、同じく自然淘汰され増えてしまった実生の山椒やビワなどの樹々、雑木や草花類の始末に年間を通してほぼ休める事なしの荒地対策に疲れ果てると、思わず父を恨みたくもなる、高期高令者突入のシングルの老婆です。でも移転後の植木類の生育も確かめられず、一粒も食すことも叶わずの苦労の果てに旅立った、その生涯には時に涙することも……末尾になりまして恐れいりますが、この間、(匿名発送のため非礼にもお名前も判らないままに)お求めくださいまして、支え続けて下さいました、多くの皆さま方のお力添えに深々と頭を垂れ、心からお礼を申し上げます。